前回は、Google Colab の始め方と使い方について解説していきました。ここでは、ファインチューニングするためのモデルをダウンロードするところの説明をしていきます。
Google Colab についてはこちらの記事を見てください。
Hugging Faceとは?

Hugging Faceは、AIモデルを自由に共有・利用できるプラットフォームです。「GitHubのAI版」とイメージするとわかりやすいでしょう。世界中の開発者や研究者が作成したAIモデルが公開されており、誰でも無料でダウンロードして使えます。
2025年1月時点で、100万以上のモデルが公開されています。
主なカテゴリは以下の通りです。
- 自然言語処理: テキスト生成、翻訳、要約など(GPT、BERTなど)
- 画像生成: テキストから画像を作成(Stable Diffusionなど)
- 音声認識・生成: 音声のテキスト化、音声合成など
- 画像認識: 物体検出、画像分類など
Hugging Faceでは、これらのモデルを簡単に使えるように「Transformers」や「Diffusers」といったPythonライブラリも提供しています。これらのライブラリを使うことで、数行のコードでAIモデルをダウンロードして実行できます。
公式サイト: https://huggingface.co/
それでは、実際にGoogle ColabでHugging Faceのモデルをダウンロードする方法を見ていきましょう。
Google ColabでHugging Faceモデルをダウンロードする2つの方法
Google ColabでHugging Faceのモデルをダウンロードする方法は大きく分けて2つあります。それぞれの特徴を理解して、目的に応じて使い分けましょう。
2つの方法の比較:

初めての方は、方法1のfrom_pretrainedがおすすめです。コードがシンプルで、すぐに使い始められます。
方法1:from_pretrainedで自動ダウンロード
最も簡単で一般的な方法です。Transformersライブラリのfrom_pretrained()メソッドを使うことで、モデルを自動的にダウンロードして読み込めます。
コード例(3ステップ)

# ステップ1: ライブラリのインストール
!pip install transformers

# ステップ2: モデルの読み込み(自動ダウンロード)
from transformers import AutoModel, AutoTokenizer
model_name = "bert-base-uncased"
model = AutoModel.from_pretrained(model_name)
tokenizer = AutoTokenizer.from_pretrained(model_name)

# ステップ3: 動作確認
print("モデルのダウンロードが完了しました!")
初回実行時は、Hugging Faceから自動的にモデルファイルをダウンロードします。ダウンロード中はプログレスバーが表示され、進行状況を確認できます。
方法2:huggingface_hubで明示的ダウンロード
より細かい制御が必要な場合は、huggingface_hubライブラリを使います。ダウンロード先を指定したり、特定のファイルだけを取得したりできます。
snapshot_downloadの使い方
snapshot_download()を使うと、モデルのリポジトリ全体をまとめてダウンロードできます。


# ライブラリのインストール
!pip install huggingface_hub
# モデル全体をダウンロード
from huggingface_hub import snapshot_download
model_name = "bert-base-uncased"
local_dir = "./my_models/bert"
snapshot_download(
repo_id=model_name,
local_dir=local_dir,
local_dir_use_symlinks=False
)
print(f"モデルを {local_dir} にダウンロードしました")
この方法を使うと、指定したディレクトリにモデルの全ファイルが保存されます。ファイル構成が明確に見えるため、どのファイルがダウンロードされたか確認しやすくなります。
実際にやってみよう
ここからは、実際にGoogle Colabを使ってLlama 3.1モデルをダウンロードしてみましょう。Llama 3.1は高性能な言語モデルで、ChatGPTに匹敵する性能を持ちながら、無料で使えます。
今回使用するモデルはmeta-llama/Llama-3.1-8B-Instructです。8B(80億)パラメータのモデルで、Google Colabの無料版でも動作します。
ステップ1:Google Colabを開く
まず、Google Colabの公式サイトにアクセスします。
詳しくは、以下の記事に書いているので見てください。
手順:
- ブラウザで https://colab.research.google.com/ にアクセス
- Googleアカウントでログイン(既にログイン済みの場合はスキップ)
- 画面左上の「ファイル」→「ノートブックを新規作成」をクリック
これで新しいノートブックが開きます。
【重要】GPUの設定:
Llama 3.1は大きなモデルなので、GPUが必須です。
必ず以下の設定を行ってください。
- 画面上部の「ランタイム」→「ランタイムのタイプを変更」をクリック
- 「ハードウェアアクセラレータ」のドロップダウンから「T4 GPU」を選択
- 「保存」をクリック
画面右上に「RAM」「ディスク」と並んで「GPU」が表示されていればOKです。
ステップ2:Hugging Faceアクセストークンの取得
Llama 3.1はgatedモデルと呼ばれる特殊なモデルです。ダウンロードする前に、Hugging Faceでライセンスに同意し、アクセストークンを取得する必要があります。
2-1: Hugging Faceアカウントの作成
まだアカウントを持っていない場合は作成します。
- https://huggingface.co/ にアクセス
- 右上の「Sign Up」をクリック
- メールアドレスとパスワードを入力して登録
2-2: Llama 3.1へのアクセス申請

- https://huggingface.co/meta-llama/Llama-3.1-8B-Instruct にアクセス
- 必要ヶ所を入力する
- Metaのライセンス条項を読み、同意にチェックを入れる
- 「Submit」をクリック

承認は通常、数分以内に完了します。ページをリロードして、「You have been granted access to this model」と表示されればOKです。
2-3: アクセストークンの作成
以下がアクセストークンを作成する手順になります。
- Hugging Faceにログインした状態で、右上のアイコンをクリック
- 「Settings」を選択
- 左メニューから「Access Tokens」をクリック
- 「Create new token」ボタンをクリック
- トークンの名前を入力(例: colab_llama)
- 「Type」は「Read」を選択
- 「Generate token」をクリック
「Create new token」をクリックすると、以下の画像のような設定項目が出てきます。

上から順に概要を説明していきます。
Token typeは、以下の3つ選択できます。

Token name:
生成するトークンの名前を書く。
User permissions(ユーザー権限)は、7つ設定する箇所があります。以下にそれぞれの概要を書くので参考にしてください。

Repositories permissionsは、トークンに与える権限をを細かく設定する部分です。

Org permissionsとは、レベルの権限設定です。「設定されていなければなし」という意味は、ここで明示的に許可しない限り、このトークンには組織の権限がないということです。

これらの設定が終わり「Create token」をクリックすると、アクセストークンが発行されます。

表示されたトークンをコピーしてください。このトークンは二度と表示されないので、必ずメモ帳などに保存しておきましょう。
トークンはhf_xxxxxxxxxxxxxxxxxxのような形式です。
ステップ3:ライブラリをインストール
Colabのコードセルに以下のコードを入力して実行します。
# 必要なライブラリをインストール
!pip install transformers accelerate torch
# インストール確認
import transformers
print(f"Transformers version: {transformers.__version__}")
print("ライブラリのインストールが完了しました")
インストールには1-2分かかります。
最後にライブラリのインストールが完了しましたと表示されれば成功です。
ステップ4:Llama 3.1をダウンロードして実行
次に、実際にLlama 3.1をダウンロードしてみます。
新しいコードセルに以下をコードを1つずつ実行していってください。

from transformers import AutoTokenizer, AutoModelForCausalLM
import torch
model_name = "meta-llama/Llama-3.1-8B-Instruct"

# 【重要】ここに取得したトークンを入力してください
hf_token = "hf_xxxxxxxxxxxxxxxxxx" # ステップ2で取得したトークンに置き換える
print("Llama 3.1をダウンロードしています...")
print("初回は約16GBのダウンロードが必要です(5-10分かかります)")
print("プログレスバーが表示されるので、しばらくお待ちください")

# モデルのダウンロード
model = AutoModelForCausalLM.from_pretrained(
model_name,
token=hf_token,
torch_dtype=torch.bfloat16,
device_map="auto"
)
print("ダウンロード完了!")
print(f"モデル: {model_name}")
print(f"メモリ使用量: {torch.cuda.memory_allocated() / 1024**3:.2f} GB")
実行すると表示される情報:
ダウンロード完了!
モデル: meta-llama/Llama-3.1-8B-Instruct
メモリ使用量: 15.01 GB
メモリ使用量が15GB前後と表示されれば、正常にロードされています。
まとめ
この記事では、Google ColabでHugging Faceのモデルをダウンロードする方法とアクセストークンの取得方法について解説しました。次の記事では、今回ダウンロードしたLlama3.1を動かしてみたいと思います。
記事を読んでいただきありがとうございました。
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